第5回 書寫山 全国短歌大会

各賞受賞作品のご紹介
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ごあいさつ



 此の度第5回全国短歌大会を計画致しましたところ、各地から手塩に掛け、磨き上げられた作品が多く寄せられました。これらは一重に選者の先生方をはじめ、地元はもとより御関係の皆様の日々の御努力の賜であり、労苦を惜しまず姫路歌人クラブの方々が御準備下さいました御蔭と心より感謝申し上げます。
 さてこのところ、短歌の世界におきましても高齢化、愛好者の減少等、様々な問題があると言うことを聞いております。人口の減少は、少子化、生涯未婚率などから、百年を待たず五十年先には予想よりも早くやってくるかもしれません。そうなれば、現在の社会構造、機構、経済活動など、これまでの常識が通用しない時代がやってくると言わざるを得ません。
 そうなれば私たち日本人国有の文化、芸術、芸能、伝統技術等はどうなってしまうのでしょうか。 昨今の日本人は何事につけても安直になりすぎてはいないでしょうか。
 ドアを開ければ快適があり、ページをめくれば愉快がある。あまりにもそんな社会を安易に作りすぎてしまったように思われます。 それらは本来苦しみを積み重ね、挫折を繰り返し、刻苦勉勅の末にあったものと思います。
 ひらめきのみで三十一文字は生まれません。自然や社会に対する目くばり、気くばりと精進があらゆる日本の伝統を支える基になっていく事でしょう。それは一重に来たる社会構造の変化にも失われない世界を築くことに繋がっていく事と考えます。末筆乍ら皆様の御参加を衷心より感謝申し上げます。
合掌
圓教寺第百四十世長吏 大僧正  大樹 孝啓

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